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初心者にもオススメ!北海道の登山スポット【4選】気軽に絶景を見に行こう

20160824_様似町 アポイ岳よりの眺望-29

北海道には利尻山、羊蹄山、斜里岳など、日本百名山に名を連ねる名峰が多数あります。
前回の記事では、「登山なしで登山気分も満喫できるコース」をご紹介しましたが、今回は、本当に山に登ってみてはどうでしょうか。

とはいっても、百名山に登場する山々はどれも1500m以上の標高があり、登るにはそれなりの装備と体力、時間が必要です。
そこで今回は、そこまでハードではなく、半日程度で山頂まで往復できる山のみをピックアップ。
クルマでアクセスしやすく、特に山頂からの眺めのいい山をチョイスしました。
登山の楽しみといったら、やっぱり登頂した時の達成感と山頂からの眺めですからね。

函岳(美深町)

~オホーツク海と利尻富士の眺め~

まず最初に紹介するのは道北は美深町にある函岳(はこだけ)。
標高1000m以上の山ですが、なんと山頂直下までクルマで行けるのが最大のポイント。
駐車場にクルマを停めてから山頂までは徒歩5分というお手軽登山です。

山頂からは360°の眺めで道北一帯を一望
天気がよければオホーツク海、そして日本海と、東西の海が一度に眺められます。
日本海にはぽっかりと浮かぶ利尻富士を遠望し、最北の大パノラマが堪能できるはず。

20160824_02_頂上3
山頂には名前の由来となった函=箱型の岩塊がポツン。
かつてこのあたり一帯が大津波に襲われ、この山頂だけが唯一津波の難を逃れたという伝説があるそうです。
標高1000mを超える山をも襲う津波とはどんな大津波なんでしょうか。


20160824_03_頂上より南東

山頂までは、国道40号線から美深歌登大規模林道(砂利道)を加須美峠(17㎞地点)まで走らなければなりませんが、道幅は広くよく整備されていて、乗用車でも十分行けるはず(車高の低いクルマは底着きに注意して下さい)。

20160824_04_函岳入口ゲート
加須美峠は美深町と枝幸町(旧歌登町)の町界で、ここから「町道加須美峠函岳線」へと分岐し、約10㎞で山頂直下の駐車場に到着します。
美深市街からは約38㎞です。

20160824_05_加須美地点まで2キロ
展望よい区間も多く、ドライブルートとしても楽しめます。
ただしガードレール等は最低限のものしかありませんし、舗装路よりは滑りやすいので、運転には注意して下さいね。

●問い合わせ:美深町観光協会
TEL:01656-9-2470
http://www.bifuka-kankou.com/

●参考:上川総合振興局
http://www.kamikawa.pref.hokkaido.lg.jp/sr/hsr/hp/midokoro/hakodake.htm

藻琴山(小清水町、大空町、美幌町、弟子屈町)

~名水で渇いた喉を潤しながら~

屈斜路湖一帯のカルデラ火山では最も高いのが藻琴山。
となれば、その山頂からの眺めも期待できます。
道々102号線から、レストハウス「ハイランド小清水725(写真内の建物)」へと入り、そこにクルマを停めて登山開始。
20160824_ハイランド小清水725_FH000069

山頂までは1時間程度で、登山道もよく整備されています。
標高は1000m(正確には999.9m)ですが、オホーツク海方面の展望も素晴らしく、遠くに網走湖などを遠望。
眼前には日本最大のカルデラ湖(火口湖)の屈斜路湖も望めます。

20160824_藻琴山_pl-2014257618278

また同じ道々102号線沿いから「藻琴山登山道入口」の分岐に入り、ハイランド小清水キャンプ場」から入る登山ルートもあります。
こちらは8合目付近の名水「銀嶺水」を通過するルートで、乾いた喉を潤してみてはどうでしょう。

どちらのルートでも、共に頂上まで登り50分~1時間、下りは45分程度です。
屈斜路湖といえば定番の美幌峠、穴場の津別峠など、ビューポイントはいくつもありますが、その一つに、藻琴山も加えてみて下さい。

●問い合わせ:小清水町観光協会
TEL:0152-62-3217
http://www.koshimizu-kanko.com/

摩周岳(弟子屈町)

~摩周湖第四の展望台~

道東の一大観光地でもある摩周湖。
霧の摩周湖も秋は晴れる日が多くなり、摩周ブルーを楽しむには絶好の季節になります。


険しい外輪山に囲まれたこの湖は、基本的には第一、第三、裏摩周の三つの展望台からしか湖面を臨むことはできません。
各駐車場にはひっきりなしに観光客が訪れ、のんびり湖面を眺めることなど許されないのですが、そんな喧騒をよそに、摩周湖を独り占めできる場所があるとしたら…?
第一・三展望台の対岸に臨む摩周岳からなら、それができるのです(以下は航空写真)。


20160824_07_Lake_Mashiyu
三つの展望台の中で最も観光客で賑わう第一展望台の南端から、その登山道は始まります。
摩周岳の山容は見るからに険しく、勾配もきつそうですが、実際は登山道の大部分が外輪山を周回するルートであるため、思ったよりアップダウンは少なめ。
道中も、静かにたたずむ湖面と中央に浮かぶカムイシュ島を眺望する区間が多く、「いつもの」摩周湖とは違った表情が楽しめるはず。

20160824_摩周岳登山道_DSCF2914

ただ、油断は禁物です。
山頂直下にたどり着き、一気に標高をかせぐ最後の500mは、急坂を登らざるを得ません。
それまでの道のりとは様相が一変するため、最後に体力を多めに残しておく必要がありますので注意して下さい。

20160824_摩周岳_DSCF2887

最後の試練を乗り越えた山頂からは、カムイシュ島こそ外輪山に阻まれて見えないものの、すり鉢状の火口越しに摩周湖が。
お約束の摩周湖の眺めとは全く違った表情が臨めるでしょう。
天気がよければ反対側にオホーツク海が見えるはず。
湖を最も高い位置から見下ろす山頂は、登った人しか見ることのできない、四番目の摩周湖展望台なのです。

●問い合わせ:摩周湖観光協会
TEL:015-482-2200
http://www.masyuko.or.jp/pc/tow_lakes.html

藻琴山や摩周岳の知識を深めるなら…

川湯エコミュージアムセンター

屈斜路湖、摩周湖周辺の川湯地域の自然を紹介する施設「川湯エコミュージアム」。
摩周湖をはじめとする、屈斜路湖や藻琴山など、川湯一帯の豊富な情報と取りそろえた施設です。
時間があったら立ち寄って、知識を深めてみるのもおすすめです。

20160824_川湯ECM_IMG9082

公式サイトからは、藻琴山や摩周岳の登山道ガイド(PDFデータ)もダウンロードできます。
頻繁に更新されるミュージアムスタッフのブログ「スタッフのひとコマ」では、川湯地域の「今」を知ることもできます。

20160824_川湯ECM_IMG9080

●川湯エコミュージアムセンター
開館時間:8~17時(4~10月)、9~16時(11~3月)
休館日:毎週水曜日(祝日の場合は翌日休館、7第三週~8月は無休)
TEL:015-483-4100
http://www6.marimo.or.jp/k_emc/

アポイ岳(様似町)

~太平洋の大海原を一望~

日高山脈の裾野に位置する様似町にそびえるアポイ岳は、標高は810mと1000mにも満たない山。
しかし太平洋岸から至近の位置にあるため、登山道からは大海原が一望でき、海を楽しみながら山登りができます。

20160824_様似町_アポイ岳よりの眺望-15

登山口付近は針広混交林の中ですが、標高のわりには森林限界が早く、5合目付近からはハイマツ帯に。
ここからは高山植物が見られるようになり、最盛期には「花の山・アポイ岳」とも呼ばれるほどの賑わいを見せます。

20160824_様似町_アポイ岳よりの眺望-15_様似町 アポイ岳-06

山頂は木々が多く眺望はいまいちですが、道中は海岸線や様似の市街を一望でき、もう一方には北海道の背骨ともいえる日高山脈の尾根を眺めるという、まったく異なる視界を楽しめます。
7合目付近の「馬の背のお花畑」からの眺めがおすすめ。

山頂までは片道3時間前後、往復6時間程度です。
登山口には入林許可証名簿記入所があるので、忘れずに時刻と名前を記入してから登りましょう。

●参考サイト:アポイ岳ジオパーク
http://www.apoi-geopark.jp/

具体的な登山コース案内はこちら
http://www.apoi-geopark.jp/course/course_03.html

~最後に~

今回ご紹介した山々は、お手軽に登れるとはいっても、自然の懐に入ることに違いはありません。
事前にルートをよく確認し、熊よけ鈴はもちろん、虫よけスプレーなども携帯するようにしましょう。
当然舗装もされてませんので、革靴などではなくトレッキングシューズで。

また当たり前ですが、標高の高い場所でもあるため、防寒着や万一のための非常食や飲料水も携帯しておきたいです。
特にこれからの季節は冷え込みも厳しくなるので、早朝や夕方に差し掛かる場合は注意して下さい。
天気予報などをチェックし、崩れそうなら無理に登る事は避けた方が無難です。
そんな時に登っても、山頂からは何も見えなかったりします。

山登りの基本は、やっぱり天気の良い日を選んで、山頂の眺めを存分に楽しみたいものです。

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